「イマジン・ノート」槙村 さとる

イマジン・ノート (集英社文庫)

イマジン・ノート (集英社文庫)

出会えて良かったと思える本。

漫画家「槙村さとる」さんの今日に至るまでの生い立ちのエッセイです。
子どもの頃に受けた傷をトラウマを克服していく姿は
多くのことのヒントになってくれそう。
人がハードルを飛び越えていく姿をありありと想像させてくれます。

また 槙村さとる世代の私には、ヒット作の漫画の裏話?的なものも
楽しんで読むことができました。

心に残る言葉は数多くありましたが、
ここでは、私が膝をポンと打った箇所を紹介。
うまく言葉で表現できなかった事が、まさにズバリと表現されています。

友人を自分の外脳として使うのだ。これがすっごく大切なのだ。
「答え」は自分の中にしかない・・・のに、自分の脳や自分の心だけでは
「自分」は絶対に解けない。
限界はすぐにくるし、考えているというよりも堂々めぐりするだけになっちゃう・・

彼女はまた人の話を聞いたり聞いてもらったりする事を
自由連想につきあってもらう」とも書いています。

あぁそうだなぁと思って。
日記を書いたりするのも しかり。
なぜ自分で決めなければどうしようもないことなのに、
人に聞いてもらいたくなるのか。
人に聞いてもらったってしょうがないじゃない。
なんて時々思うことがあるのだけれど、
聞いてもらってるうちに あぁそうだ、こうすればいいんだ。と
新しい自分の考えが出てきたりして不思議だなぁと思っていました。
そういうことをまさにズバリと言い当てた箇所。

それと同時に 人に対する姿勢もちょっとわかったというか・・。
私には 自分の意見を人に押し付けるところが多々あって、
もちろん相手にうまくいって欲しい故のことではあるけれども
反省することも度々あり・・
そうか、私は今、相手の自由連想につきあっているのだな と思って
人の話を聞くという姿勢を持てばいいのだなぁと思いました。

ついつい何とかしてあげなくては!と出しゃばっちゃうのよねぇ。
外脳の役割 まっとうしなければ!